freee会計の法人向けプランには、「ひとり法人」「スターター」「スタンダード」「アドバンス」「エンタープライズ」があります。基本料金だけでなく、利用人数、経費精算、受発注書類の送付などによる従量課金や、経営分析・内部統制の機能にも違いがあります。
この記事では、2026年8月14日時点のfreee公式情報をもとに、法人向け料金と主な機能差、会社の状況に応じた選び方を税理士事務所の視点から整理します。
先に結論をいうと、代表者中心で記帳・決算書作成を行うなら「ひとり法人」、経費精算や電話サポートまで必要なら「スターター」、月締めや詳しい経営分析まで行うなら「スタンダード」、複数部門・複雑な承認・内部統制が必要なら「アドバンス」以上が候補です。
freee会計の法人向け料金比較
主な法人向けプランの基本料金は次のとおりです。表示金額は税抜で、スターター以上では利用内容に応じた従量課金が加わる場合があります。
| プラン | 年払い | 月払い | 主な対象 |
|---|---|---|---|
| ひとり法人 | 35,760円/年 月換算2,980円 | 3,980円/月 | 記帳を中心に行う小規模法人 |
| スターター | 65,760円/年 月換算5,480円+従量課金 | 7,280円/月+従量課金 | 経理を始める新設・小規模法人 |
| スタンダード | 107,760円/年 月換算8,980円+従量課金 | 11,980円/月+従量課金 | 経営分析も行う中小規模法人 |
| アドバンス | 月換算39,780円~+従量課金 | 公式見積もりを確認 | 部門管理・承認・内部統制が必要な法人 |
| エンタープライズ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 大企業・上場準備企業等 |
アドバンスとエンタープライズは、契約内容や必要な機能によって料金が変わる可能性があります。導入前にfreeeへ見積もりを確認してください。
ひとり法人・スターター・スタンダードの主な違い
| 比較項目 | ひとり法人 | スターター | スタンダード |
|---|---|---|---|
| 基本メンバー数 | 1人 | 3人 | 3人 |
| 帳簿・決算書作成 | ○ | ○ | ○ |
| 請求書作成・管理 | ○ | ○ | ○ |
| 請求書の一括作成・一括送付 | ― | ○ | ○ |
| 経費精算 | ― | ○(承認1段階) | ○(承認1段階) |
| 入金・支払管理レポート | ― | ○ | ○ |
| カスタムレポート | ― | ― | ○ |
| 月締め | ― | ― | ○ |
| チャット・メールサポート | ○ | ○ | ○ |
| 電話サポート | ― | ○ | ○ |
基本的な記帳、帳簿、決算書の作成は、ひとり法人でも利用できます。差が出やすいのは、経費精算、請求書の一括処理、入出金管理、経営分析、月締め、電話サポートです。
基本料金以外の従量課金に注意
スターターとスタンダードでは、基本料金だけでなく、利用状況に応じて次の料金が加算されることがあります。
- 経費精算:利用者1人あたり月300円
- 対象となる受発注書類の送付:1件あたり95円
- 経理・経営者相当のメンバー追加:年払いでは1人あたり月300円、月払いでは月400円
経費精算の料金は、経費申請や各種申請の申請・承認を行った利用者に対して発生します。受発注書類の料金も、すべての送付に一律で発生するわけではなく、一括インポート等で作成した対象書類をfreeeからメール送付する場合などが対象です。
そのため、料金を比較するときは基本料金だけを見るのではなく、「何人が経費精算を使うか」「請求書等を何件送るか」「会計操作をするメンバーを何人追加するか」まで確認しましょう。
ひとり法人プランが向いている会社
代表者を中心に会計入力を行い、基本的な帳簿と決算書を作成できれば十分な小規模法人に向いています。年払いなら月換算2,980円で、法人向けfreee会計を比較的低コストで利用できます。
一方、経費精算、請求書の一括作成・一括送付、入金・支払管理レポート、電話サポートは利用できません。従業員の経費精算や複数人での本格運用が必要になった場合は、スターター以上を検討します。
スタータープランが向いている会社
会計入力と決算書作成に加えて、従業員の経費精算、請求書の一括処理、入金・支払管理、電話サポートまで利用したい会社に向いています。freeeを初めて導入する新設法人が、日常経理を一通り整える場合の基準となるプランです。
ただし、カスタムレポートや月締めは利用できません。部門別・取引先別などの切り口で詳しく分析したい場合や、月次決算の締め管理を行いたい場合はスタンダードが候補になります。
スタンダードプランが向いている会社
日常経理の効率化だけでなく、経営状況の分析や月次決算の管理までfreee会計で行いたい会社に向いています。カスタムレポートを利用し、勘定科目・タグ・年月などを組み合わせて集計できます。
また、月締めによって締めた期間の仕訳を保護できるため、複数人で会計入力を行う会社や、月次決算の正確性を高めたい会社に適しています。
アドバンス・エンタープライズが向いている会社
アドバンスは、複数部門の管理、複雑な申請経路、カスタム権限、仕訳承認、より高度な経営分析などが必要な法人向けです。拠点や部門が増え、入力者・承認者・管理者の役割を明確に分ける段階で検討します。
エンタープライズは、大企業や上場準備企業など、より高度な内部統制・管理体制が必要な場合の選択肢です。必要な機能と運用体制を整理し、freeeへの問い合わせ・見積もりを行います。
プラン選びで確認したい5つのポイント
- 会計を操作する人数
代表者だけか、経理担当者や外部担当者も操作するかを確認します。 - 経費精算をfreeeで行うか
利用人数によって従量課金が発生するため、対象者を整理します。 - 請求書の一括処理が必要か
請求件数が多い場合は、作成・送付方法と従量課金の対象を確認します。 - 月締め・承認機能が必要か
複数人で入力する場合は、締め後のデータ変更防止や承認の仕組みが重要です。 - どこまで経営分析を行うか
標準レポートで十分か、部門・タグ・年月を組み合わせた分析が必要かを確認します。
旧プランを利用している場合の注意点
freee会計の法人向けプランは2024年7月に改定されました。旧「ミニマム」「ベーシック」「プロフェッショナル」等を利用している場合は、現在の新プランと名称・料金・機能が異なります。
契約更新やプラン変更を検討するときは、現在の契約名だけで判断せず、freee会計の契約画面と公式の新プラン機能表を確認してください。
まとめ
小規模法人が記帳・決算書作成を中心に使うなら「ひとり法人」、経費精算や電話サポートまで必要なら「スターター」、経営分析と月締めまで行うなら「スタンダード」が目安です。部門管理、複雑な承認、内部統制が必要な場合は「アドバンス」以上を検討します。
プラン選びでは、基本料金に加えて、メンバー追加、経費精算、受発注書類送付などの従量課金も含めた総額を確認することが大切です。
最新の料金・機能・適用条件は、freee公式のfreee製品の料金プラン、新設法人向けfreee会計の料金プランおよび中小企業向けfreee会計の料金プランをご確認ください。
最終確認日:2026年8月14日
新星パートナーズ会計事務所
代表・税理士 井河 伸郎
税務・会計に関する記事は、専門家の立場から内容を確認しています。
本記事は、一般的な情報の提供を目的としています。個別の取引や税務上の取扱いについては、契約内容や事実関係によって判断が異なる場合があります。また、掲載内容は記事作成時点の情報に基づいています。最新の情報は、各サービスの公式サイトや関係機関の公表資料をご確認ください。

