マネーフォワード クラウド会計では、登録済みの仕訳に、マネーフォワード クラウドBox内の証憑をまとめて添付できる「証憑の一括自動添付」機能が追加されました。
これまでは、クラウドBoxに保存した領収書や請求書を、登録済みの仕訳へ1件ずつ添付する作業が必要でした。
今回の機能により、仕訳と証憑の「取引日」と「金額」が一致すれば、複数の証憑をまとめて添付できるようになりました。
一方、当事務所で実際に利用したところ、意図していたものとは異なる仕訳に証憑が添付され、修正が必要になったケースもありました。
この記事では、「証憑の一括自動添付」機能の概要と操作方法、実際に利用して分かった注意点を紹介します。
「証憑の一括自動添付」とは
「証憑の一括自動添付」は、マネーフォワード クラウド会計・確定申告の「仕訳帳」画面で利用できる機能です。
登録済みの仕訳と、マネーフォワード クラウドBoxに保存されている証憑を照合し、「取引日」と「金額」が一致する証憑を仕訳へ一括で添付します。
対象となる証憑には、次の条件があります。
- マネーフォワード クラウドBoxに保存されている
- クラウドBox上に「取引日」が登録されている
- クラウドBox上に「金額」が登録されている
- まだ仕訳に紐付けられていない
仕訳を登録した後に証憑を保存した場合や、証憑の添付が漏れていた場合に、まとめて紐付けられる可能性があります。
操作方法
操作は「会計帳簿」メニューの「仕訳帳」画面から行います。
- 「仕訳帳」画面で「証憑の一括自動添付」をクリックする
- 対象とする仕訳の日付範囲を指定する
- 自動添付可能な証憑の件数を確認する
- 「添付実行」をクリックする
- 添付後の仕訳を確認する
名称に「自動添付」とありますが、証憑がクラウドBoxへ保存された時点で、自動的に仕訳へ添付されるわけではありません。
利用者が対象期間を指定し、「添付実行」の操作を行う必要があります。
「取引日」と「金額」が一致する仕訳へ添付される
この機能では、登録済みの仕訳とクラウドBox内の証憑について、主に次の2項目を照合します。
- 取引日
- 金額
取引先名や摘要、勘定科目などを含めて、取引内容を総合的に判断しているわけではありません。
そのため、同じ日に同じ金額の仕訳が複数登録されている場合は、注意が必要です。
マネーフォワードの公式ガイドによると、条件に一致する仕訳が複数ある場合、取引Noが小さい仕訳から順に証憑が添付されます。
証憑については、クラウドBoxへアップロードした日時が新しいものから添付されます。
当事務所で試したところ、異なる仕訳に添付されたケースがあった
当事務所でも「証憑の一括自動添付」機能を実際に利用してみました。
一括で証憑を添付できるため、登録済みの仕訳を1件ずつ開いて添付する作業に比べると、作業時間の短縮が期待できます。
一方、この機能では、主に証憑の「取引日」と「金額」をもとに登録済みの仕訳との照合が行われます。
そのため、同じ日付・同じ金額の仕訳が複数ある場合、当事務所で試した際には、意図していたものとは異なる仕訳に証憑が添付されるケースがあり、添付先を修正する必要がありました。
一括自動添付を実行しただけで作業完了とせず、証憑が正しい仕訳に添付されているかを確認することが重要です。
特に、同日・同額の取引が多い会社では、添付後の確認を前提に利用した方がよいでしょう。
1仕訳へ最大5件まで添付される
1件の仕訳に添付できる証憑は最大5件です。
同じ取引日・同じ金額の証憑と仕訳が複数ある場合、取引Noが小さい仕訳から順に、最大5件まで証憑が添付されます。
すでに証憑が添付されている仕訳も、上限の5件に達していなければ一括自動添付の対象になります。
このため、添付済みの仕訳を含む期間で実行する場合も、意図しない証憑が追加されていないか確認した方がよいでしょう。
添付結果を確認しやすくする機能も追加
今回の機能追加にあわせて、証憑のプレビュー画面に「前へ」「次へ」ボタンも追加されました。
仕訳帳でクリップのアイコンをクリックすると、上下の仕訳に添付された証憑を順番に確認できます。
一括自動添付の実行後に、添付された証憑を確認する際に利用できます。
「クイック登録(β)」との違い
以前紹介した「クイック登録(β)」は、自動仕訳ルールに一致する仕訳候補をまとめて登録するための機能です。
一方、「証憑の一括自動添付」は、すでに登録されている仕訳に対して、クラウドBox内の証憑を添付する機能です。
- クイック登録(β):仕訳候補をまとめて仕訳として登録する
- 証憑の一括自動添付:登録済みの仕訳へ証憑をまとめて添付する
いずれも作業を効率化する機能ですが、自動的にすべての処理が完了するわけではありません。
利用者による実行操作と、処理結果の確認が必要です。
「クイック登録(β)」については、マネーフォワード クラウド会計「クイック登録(β)」とは?freeeとの違いで詳しく紹介しています。
まとめ
「証憑の一括自動添付」は、マネーフォワード クラウドBoxに保存された証憑を、登録済みの仕訳へまとめて添付できる機能です。
仕訳と証憑の「取引日」と「金額」が一致すれば、これまで1件ずつ行っていた添付作業を効率化できる可能性があります。
一方、同じ日付・同じ金額の仕訳が複数ある場合には、意図していない仕訳へ証憑が添付されることがあります。
当事務所で実際に利用した際にも、添付先の修正が必要になったケースがありました。
便利な機能ではありますが、一括自動添付を実行した後は、証憑が正しい仕訳に添付されているかを確認することが大切です。
新星パートナーズ会計事務所では、freee会計やマネーフォワード クラウド会計を利用する法人に対し、クラウド会計の導入・運用、会計チェック、税務申告などを支援しています。
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※本記事は2026年9月6日時点の情報をもとに作成しています。サービスの機能や画面、利用条件は変更される場合があります。
参考
新星パートナーズ会計事務所
代表・税理士 井河 伸郎
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